No.4912
一方アーセナルも間違いなく良いチーム。作り上げてきた文化に裏打ちされた様式美。チームのストーリー、登場人物のストーリーを重視することに拘り、無駄にドラマチック、ハラハラドキドキさせる司馬遼太郎的語り口。いやもはや銀英の田中芳樹的語り口と言ってもいい。
かつてクロップはアーセナルはクラシック、ドルトムントはヘヴィメタルと評し面白い表現だと思った。その表現を借りるなら自分のイメージは少し違う。ヘヴィメタル(HR/HM)はクラシックの流れを汲む様式美感が自分にはあって、むしろクロップドルトムントはより前に出る縦ノリ系パンクロックに近い。アーセナルこそ美旋律系HR/HMだろう。チェルシーは…自身のスタイルというよりは今を生き売れることに特化し続けるポップというスタイルかもしれない。(調和とチームとしての様式美に完璧さを求めるペップのチームがクラシックであり、ペップはその指揮者のイメージ)
個人的に好みのチームというのは、勝ち負けもそうだけれど、そういうところにある気がしてる。個人的にヴェンゲルがモウリーニョのやり方を踏襲したら幻滅するだろう(味付けとしては取り入れるべきだとは思うが)
ま、ヴェンゲルの功績やスタイルはそれとしても、今契約までヴェンゲルにやらせる→おそらくその次は英国伝統のmanagerではなくスポーツディレクター+ヘッドコーチ制へ移行するべきではないかという規定路線は皆わかってはいる。しかし90年代最後半〜00年代前半を知るアーセナルファンが忸怩たる思いをし、早く次のステップへと思う気持ちも実感としてわかる。あれは強さと共に歴史上稀にみるような麻薬的甘美さをも伴ってたからその残り香も追うし、そして裏切られたと感じてしまう。グーナーのプレイヤーは数多くいるけれど、ほぼ10年前までのあれを観てだと断言できる。ご存知欧州サッカー界最大級の不思議と言われていた「アーセナルは何故CLを穫れないか」は、だからこそ成立する(残念ながら今ではそうはならない)
個人的に知る中であれを超える甘美さ(と儚さ)を持つのは94-95アヤックスしかない。ミラン全盛期やバルサドリームチームですらわずかに及ばない。まペップバルサの衝撃も記憶に新しいし、今年のバルサも凄いけれどね。
ま、色んな思い入れがあるさ。