>>958492
長崎が抜けてるとか抜かしてるし。
〉〉J2で戦力的に1つ抜けた存在がV・ファーレン長崎だ。昨シーズンも得失点差などデータ面では、J2優勝で自動昇格した清水エスパルスに匹敵するパフォーマンスを示していた。しかし、効率性という部分で清水や2位の横浜FCに及ばず、昇格プレーオフに回ると、準決勝で徹底的に対策してきたベガルタ仙台に敗れて、昇格を逃した。
今シーズンは昨年秋に完成した新スタジアムを開幕からホームにでき、気運という意味でもアドバンテージがある。昇格は逃したが、豊富な資金力をバックに主力の大半が残り、元日本代表MFの山口蛍をJ1王者のヴィッセル神戸から獲得。百戦錬磨の名手が大黒柱として引っ張るチームは、ディフェンスラインに横浜F・マリノスからエドゥアルドも加えた。自慢の攻撃力を維持したまま、下平隆宏監督がテーマに掲げる守備力アップに新戦力が寄与しそうだ。そうした要素をシンプルに評価して、「攻撃力」は20、「守備力」は17とした。
戦力の厚みという点でもほぼ申し分なく、あとはフアンマ・デルガド、エジガル・ジュニオ、マテウス・ジェズスといった外国人アタッカーが、良いコンディションを保ってコンスタントにゴールを奪えるか。前線ではセネガル人の父を持つ身長195センチの新鋭FW、ジョップ・セリンサリウのブレイクにも期待がかかる。
主力級の新戦力が複数加わったといっても、経験豊富な山口やエドゥアルドの戦術理解力を考えれば、チームの完成度に関しても大きな不安はない。昇格争いのライバルとなるジュビロ磐田から加入した左利きのDF高畑奎汰は、大分トリニータ時代に下平監督の指導を受けており、チームの主軸である米田隼也と左サイドバックのポジションを巡ってハイレベルな争いを繰り広げそうだ。
合計値91の長崎がその戦力通りのパフォーマンスを発揮できれば、首位を独走してもおかしくないが、そう簡単にいかないのが“魔境”と言われるJ2だ。圧倒的な戦力を誇るチームはそれだけ、厳しくマークされる。昨年、優勝して自動昇格を果たした清水ですら、シーズン中に苦しい時期もあり、今年の長崎も例外ではないだろう。そういう意味で、山口はもちろん33歳のMF加藤大など、ピッチ内外でチームを支えるベテランが存在価値を高めてくるだろう。
また下平監督は、長いシーズンでは選手層の厚さが必ず重要性を増してくると強調している。現時点で主力と見られる選手たちとサブには、戦術理解度などに開きがあるようにも見えるが、ポテンシャルの高い若手が揃うだけに、そのなかから急台頭してくるタレントはいるはずだ。
1年での昇格・降格を繰り返している磐田は、ハッチンソン新監督を迎えて生まれ変わろうとしている。精力的に補強し、選手層の厚さはJ2随一だ
現時点で長崎と差はあるが、対抗馬と見られるのが“降格組”の磐田だ