369543☆ああ 2021/04/11 16:17 (Pixel)
いつか追いつきますよ!!
アビスパが見せた堅守速攻の真髄。
フロンターレを破壊した“進撃の巨人”が優勝への扉を開ける
まさに進撃の巨人である。
目下、川崎フロンターレ次いで2位(J1)につけるアビスパ福岡だ。一時は11位まで沈んでいたが、8月に入ってから怒とうの10連勝。瞬く間にACL圏内(3位以内)へ食い込んだ。
いったい、強さの秘密は何なのか。
そもそも長谷部茂利監督の掲げるゲームモデルは高い位置からの苛烈なプレスでボールを刈り取り、素早く攻め切る「奪取速攻」にある。引いて守りを固める籠城戦は次善の策に過ぎない。城から出て、野戦に挑むアグレッシブな戦いぶりこそ長谷部アビスパの真骨頂だろう。
今季のJ1では後方からしっかりとパスをつないで攻めようとするチームが増えたが、そうした相手は格好のカモだ。各々が連動してプレスをかけながら中盤の狩り場に誘い込み、ボールを奪って一気に裏返す。J1 第26節3-1と快勝した川崎フロンターレ戦の2点目はその好例だろう。右サイドに家長昭博を追い詰め、ボールをかすめ右サイドに追い詰め、ボールをかすめ取った前が間髪を入れず縦パスを放ち、ライン裏へ抜けた山岸が見事フィニッシュへ持ち込んだ。
ボールを持ったら前へ。いや、相手ボールでも前へ出ていく。相手側に休む暇を与えないプレー強度の高さが福岡の強みだ。
前やカウエに象徴されるとおり、攻守の優先順位が整理された組織の中で、個々の持ち味が十全に生かされているのも大きな強みだ。通常、引いて守っている状況から逆襲に転じるのは難しいが、福岡にはそれを可能にする武器がいくつもある。第一に最前線でターゲットになる屈強の巨人ファンマの働きだ。自陣の深い位置からも最終ラインは迷わずロングボールを使って敵のプレスを回避し、陣地を回復できる。
推進力に秀でた両翼の働きも大きい。とりわけ右翼の金森は一気に敵陣までボールを運べる高い技術と破格の走力を持っている。彼らの特殊能力があるからこそ、堅守速攻も見事に機能するわけだ。
また、右サイドバックを担うサロモンソンは精密なクロスマシと化し、奈良とグローリの2センターバックは圧倒的な強さと高さを誇り、自陣と敵陣の両ゴール前で優位に立つ。
こうした多士済々の顔ぶれが適切な判断を共有しながら一体の巨人のように立ち回るのだ。道理で強いわけである。
九州初のリーグタイトルへ死角はないだろう