僕は道を歩いていて、ときどきクスッと笑うことがある。
「ああ、自分は天下の鹿島アントラーズの(元)監督なんだ」と思うと、嬉しさがこみ上げてくる。
激烈な解任騒動を経験してから2年。
監督発表の日のあの喜びがいまだに続いている。
「鹿島」・・・・・「アントラーズ」
その言葉を聞くと、僕は自然と身が引き締まります。
鹿島の先輩方に恥じない自分であっただろうか・・・・。
しかし、ジーコは僕に語りかけます。
「いいかい?伝統というのは我々自身が作り上げていく物なのだよ」と。
僕は感動に打ち震えます。
「幹部候補生が何をするかを問うてはならない。選手が君に何をなしうるかを問いたまえ」
僕は使命感に胸が熱くなり、武者震いを禁じえませんでした。
でもそれは将来日本の監督界をになう最高のエリートである僕を鍛えるためのジーコの配剤なのでしょう。
鹿島を作りあげてきたジーコはじめ先達の深い知恵なのでしょう。
監督を卒業し社会に出ることにより、僕たち鹿島は伝統を日々紡いでゆくのです。
嗚呼なんてすばらしき鹿島アントラーズ。
知名度は世界的。人気、実力すべてにおいて(現状)並びなき敗者。
素晴らしい実績。余計な説明は一切いらない。
「コメント?」と聞かれれば「1-3まで狙い通り」の一言で絶望の眼差し。
試合のたびに味わう圧倒的なサポーターの罵詈雑言の威力。
DAZNの解説になって本当によかった。