戸田さん
「間違いなく、J1の監督はやりたいですよ。ただ、僕は自分のことをあまり信用していないので、いきなりJ1の監督をやるつもりは全くない。残念ながら生まれてこの方、何もしていない状態で自分が何か秀でていたことは一度もありませんでした。必ず目標を定めて、自分なりに努力して、工夫してなんとなくそれっぽい形になって、とやってきました。それが、指導実績もないのに、いきなりトップチームの監督をやっても結果が出るわけがないので、ある程度時間をかけなければいけないと思っています。
監督業はリクルートもしないといけないし、フロントやスポンサーとの関わりもあります。『いい練習をする』ということは、監督業のいくつかある要素の1つです。僕は多分、自分で練習をすると思いますが、例えばコーチに任せてもいいわけです。監督業で何が一番大事かと言えば『マネジメント』と『決断する』ということ。物事を決めるのは監督にしかできませんから、『決断する訓練』もしないといけません。いきなりトップチームに行ったら『決断の訓練』ができません。そこで失敗したら終わりですし、指導者としての積み上げもしなければならないので、いきなりトップチームはないと思います」
僕は『このチームでプレーしていると良い選手に見える』と言われて、さらに選手がレベルアップアップしていけるような指導者になりたいんです。そのためには『良い練習』がないと選手がうまくならないし、賢くならないし、チームが強くならない。そのためにもチームに合ったコンセプト、試合ごとに微調整するプラン、あとは監督の采配が必要ですよね。『今日は早く選手を代えちゃおう』『今日は相手をびっくりさせちゃおう』とか。
だけど、采配が監督の自己満足で、選手がパニックになったらしょうがないので、選手が納得して、『一緒にこの試合をやっていくぞ』と感じてもらえるような関係作りをしないといけません。そういうのをイメージしながら、試合を見ています」
「でも、一方的に選手に押し付けるのは嫌なんです。だって、プレーするのは選手ですから。指導者がいい気になって選手をゲームのように動かすのではなく、『こうプレーした方が、お前らの良さが足し算ではなく掛け算になるぞ』というふうにね。何があっても選手が困らないように、僕の中にサッカーの全てがないといけません。だから、ありとあらゆるシステム、戦術、ポジショニング、コンビネーションのことを勉強していかないといけません」