144375☆Schi 2017/05/23 00:46 (iPhone ios10.3.1)
男性 58歳
山田で憶い出す2~3のこと
私の山田に対する印象は双面だ。
ひとつは進学校藤枝東から六大学に進み、いわゆるポエムっぽいブログをよく書く柔和でロマンチックな青年という一面。高校や大学の同級生にはさまざまな社会的地位や職業に就いている知人友人も数多くいるだろう。韮崎出身の中田英寿は高卒だが練習の合間にソフィーの選択を読むような若者だったそうだしイタリア語の勉強もベルマーレ入団前からこなしていたそうだし、その後の生き方をみても非サッカー界の多様な知見を拡げる好奇心がサッカー界特に協会を頂点とする日本のサッカー界と意識的に距離をとらせているような気がする。素朴なカールスルーエの街でのドイツ語による暮らしを愉しんでいる山田には、欧州から今の日本社会のショボくれた収縮っぷりを客観的に眺める社会人としての知的視野が備わっているはずだし、実はまだまだ欧州での暮らしを満喫したいのではないか。
磐田に帰るという選択肢はそれらを一定やり切ったという達成感を山田が持っているか、代理人が山田が家族も含め納得のいく好適なサッカー及び生活環境を見出せなかった時に限られるような気がする。いずれにせよ未消化な後悔は残して欲しくない。
もう一つの面とは、彼のテクニカルでありながら剛直なプレースタイルだ。普段の表情は柔和だが、ピッチでの彼のEQレベルや負けず嫌いは非常に強い。明治大在学中に鹿島アントラーズが彼の獲得に興味を示していたというのも、ジュビロ入団後の彼のプレースタイルくを観て納得した憶えがある。ハリル流にいえば、「デュエル」に強い選手であり、鹿島好みの泥臭い闘争心も持ち合わせた選手と見込んでいたのではないか。
私は彼のその部分に最も魅かれたことを憶えている。
大卒プレーヤーという年齢的ハンディを覆すために代表入りを口にして渡欧した山田も、もう28歳くらい?
プレーヤー特に成長が遅い日本人プレーヤーとしてはここから32〜3歳辺りまでが一番脂が乗っていく成熟期の4年間だろう。
素晴らしい選択をしてもらいたい。他の投稿者もおっしゃっているように、繰り返しになるが、名波や俊輔、大輔などの海外経験者とチームの大黒柱としてジュビロという地元の地方クラブを再建していく事業は、山田の成熟期を賭けるに値するさまざまな選択肢の中のひとつではあるはずだ。
まだまだこのチームには「ジュビロ愛」が不足している。指揮官の深い念いやかつての中山雅史のように、プレーや感情、立ち居振る舞いなど全身で表現してくれる選手、負ければ口惜しさを露わにチームメイト同士で勝利への責任感を求め合い、勝てば満身で歓びを爆発させてくれる選手、そんなエモーショナルな価値をもつ選手に、サポーターは餓えている。