男性 38歳 解任論について
私は、スロット監督を早急に解任すれば解決するとは思っていません。
過渡期であることは理解できますし、今季はジョタの不慮の事故や怪我人が続きすぎて、スロットが本当にやりたいことをやれたとは言えないとも思います。
それでも解任の声が上がるのは、全体的にふわふわしている、失点が同じような形で続き、得点に再現性がないからではないでしょうか。
組織だった攻守の設計こそが監督の仕事のはずです。
それができていない理由が「質の高い選手がいないから」というなら、もはやスロット監督である必要性を問わなければなりません。
そもそも、質の高い選手を「足元の上手い選手」と定義するなら、そういった選手を集めて好きにやらせることはスロット監督でなくてもできます。
むしろそれでワークするなら、クラブの価値観と歴史を選手に伝えられるOBの方が適しているとさえ思います。
ジェラード、シャビ、マスチェラーノ、ルイス・ガルシアだっていい。
このクラブとは何か、ここで戦う意味は何かを選手に届けられる人間であれば。
リバプールらしさは人によって違うと思いますが、「熱量」というキーワードだけは全員が合意できる点ではないでしょうか。
その熱量とは、全員で戦い全員で守ることです。
今のチームがそうなっているかと言えば、なっていないと思います。
FSGはポゼッション重視のサッカーを目指し、マルチクラブ構想を進めていたはずです。
しかしその方針は凍結されていると聞きます。
であれば、クラブの方向性そのものを問い直す必要があります。
そもそも、リバプールはポゼッションで勝ってきたクラブだったのでしょうか。
欧州でポゼッションを武器にできているのはバルセロナ、バイエルン、PSGといった一握りのクラブで、共通するのは資金力だけでなく、その哲学を長年クラブ全体に染み込ませてきた歴史です。
クロップ時代のリバプールはポゼッション率が特別高かったわけではなく、ゲーゲンプレスが根幹にあり、ポゼッションはあくまで手段でした。
これはクロップ以前も同様です。
ベニテスは守備とカウンター、ウリエは走って切り替える速さが武器で、ポゼッション寄りだったロジャース時代もスアレスという異常値があって初めて成立していた。
ポゼッション志向はリバプールの歴史において例外であって、主流ではありませんでした。
FSGはそれを理解した上で新しい方向性にチャレンジしているのだとは思います。
次のサイクルを作ろうとする意図は理解できますし、頭ごなしに否定するつもりもありません。
ただ、クラブの歴史が積み上げてきた強みを手放して向かう先が、バルサにもバイエルンにもなれない中途半端な場所だとしたら、それは正しい戦略なのでしょうか。
問われるべきはスロット個人ではなく、FSGのビジョンそのものだと考えています。
今FSGが掲げているビジョンこそ、ファンとずれているのかもしれませんね。