J1湘南は7日、本拠地のShonanBMWスタジアム平塚で開幕戦(午後7時開始)を迎える。対戦する浦和から期限付きで新加入したMF山田は「開幕戦は特別。湘南がJ1でも通用することを古巣に勝って証明したい」と胸を高鳴らせている。
ボールを持てば、得点に飢えるチームメートから「ナオキ」と声が集まる。4日に行われたミニゲーム。合流からまだ2カ月ながら、168センチのMFは周囲から信頼を集めている。
ペナルティーエリア付近での落ち着き、広い視野、鋭いドリブル。24歳は好機を演出する武器を取りそろえている。それもそのはず、山田は「同世代の選手には経験できないことをしてきた」という輝かしいときを過ごしてきている。
17歳でJリーグデビュー。18歳になった2009年にはA代表に選ばれ、本田圭佑(ACミラン)の得点をアシストした。ただ「人生、そううまくはいかない」という。
右すねの腓骨(ひこつ)を2度骨折し、左膝の靱帯(じんたい)を損傷したこともある。浦和に在籍7年間でリーグ戦50試合2得点。昨季も出場は2試合だった。
初めての移籍。頭をもたげそうになる不安、そして過剰な気負いを吹き飛ばしてくれたのは新たな指揮官だった。
「俺がおまえをもっと良くしてやる」。そう言ってくれたチョウ貴裁監督のもとでの練習は「こんなにきついことをしているチームはなかなかない」と思うが「不思議と楽しい。昔の感覚を思い出しながら成長できている」と笑う。
頭には開幕の情景が浮かぶ。「やっぱり山田直輝はすごい」と肩を落とす古巣のサポーターに、小躍りする湘南のサポーター。「簡単にはできないと分かってはいます。でも、とにかくゴールに絡みたい」。謙虚な言葉とは裏腹に、ぎらつく目には本気と書いてある。