No.112202
長いけど貼っておきます歳
J1の神戸が16日、ネルシーニョ監督(67)との契約を解除し、吉田孝行ヘッドコーチ(40)が監督代行として暫定的に指揮を執ると発表した。監督交代の舞台裏を振り返る。神戸は13日のF東京戦(味スタ)で今季3度目の3連敗を喫した。クラブ幹部が協議した結果、契約解除を決断した。だが、三木谷浩史会長(52)は「ネルシーニョを代えるのは良くない」と、最後まで反対だったという。
神戸を去ることになった名将の表情は晴れ晴れとしていたと聞く。「初めて経験することがたくさんあった」。クラブの特殊性から来るストレスがあったのだろう。双方が合意した上での契約解除だった。
神戸は昨季、J1第2ステージで2位、年間7位の過去最高成績を収めた。今季は開幕前に元日本代表MF高橋秀人(29)やFW田中順也(30)らを獲得。大型補強を行い、優勝候補に挙げられていた。
歯車は清水との開幕戦(2月25日、アイスタ)で狂った。昨季得点王のFWレアンドロ(32)が左膝の前十字じん帯損傷と外側半月板損傷で全治約6か月の重傷を負った。ある選手は「違いを生める選手なので、レアンドロがけがをしたのはすごく痛かった」と嘆いた。
エースを欠いてもチームは開幕4連勝を飾り、J1第3節から第6節までは首位に立った。だが、4月中旬にMF藤田直之(30)が左膝内側側副じん帯損傷で離脱すると、けが人が続出した。5月下旬にはDF高橋峻希(27)、DF橋本和(30)、DF岩波拓也(23)がいずれも肉離れを発症した。
肉離れでの離脱者が続いたことに、三木谷会長が「練習方法が悪いんじゃないか?」と疑問を呈した。怒りの矛先はネルシーニョ監督やクリスチアーノ・フィジカルコーチ(43)だけではなく、クラブ幹部にも向けられた。早期の復帰が見込めたため、ネルシーニョ監督は「今いる選手より力のあるレギュラークラスの補強であれば考えてもらってもいい」と選手の力を信頼し、手当たり次第の補強には積極的ではなかった。
ただ、その補強はチグハグだった。元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキ(32)の加入は3月2日に決まっていたが、7月3日には元日本代表FWハーフナー・マイク(30)の加入が発表された。さらに、7月下旬には鹿島の元日本代表FW金崎夢生(28)の獲得に乗り出した。シーズン途中に上位クラブの主力を引き抜くことは異例で、鹿島幹部は激怒したという。得点力不足を解消するための補強だったが、関係者は「補強ポイントは前線ではない」と首をかしげ、別の関係者も「監督が『どうしても欲しい』という選手を取ってきたわけでもない」と証言する。
これまで選手からリスペクトされてきたネルシーニョ監督と選手の間にもズレが生じていた。采配や起用について選手から「何かおかしい」と疑問が出始め、3連敗した7月1日の川崎戦(等々力)後には「こういうチームづくりをしていたら戦術が成熟しない」と、監督批判と見なされることは覚悟の上で直談判した選手もいた。戦術をつくり上げていく段階でけが人が続出。けが人が戻ってきたかと思えば、今度はポドルスキらが加入したことで再び戦術の変更を余儀なくされた。ある選手は「チームが成熟していない中で、また変更を求められて、対応しきれなくなった」と指摘した。
