95321☆NA 2017/08/25 19:28 (Chrome)
潤さん、いい記事書きますね


小林祐介(写真)は今季、目標に「全試合フル出場」を掲げていた。そしてプロ5年目にして初めて開幕スタメンの座を勝ち取り、そこから4試合連続でフル出場を果たした。

しかしその間、チームは1勝3敗と結果が伴わない。迎えたルヴァンカップの清水戦で手塚康平が鮮烈なデビューを飾り、彼がボランチのスタメンに定着したタイミングでチーム状態が上向き、8連勝を含む10戦無敗を記録してリーグ首位にも立った。アカデミーの後輩にポジションを奪われる形になり、小林としても忸怩たる思いがあったはずだ。

ただ、試合に出られなくなったその時期、小林は落ち込まず、腐らず、再び出番を勝ち取るために自分の課題と真摯に向かい合った。もともと球際に強く、ボール奪取能力に長け、パスを丁寧に出せる選手である。一方でボランチとしてゲーム全体をコントロールする術や、局面をガラリと変えるミドルレンジのパスには少々物足りなさが残るのも確かだった。
「落ち込んでいても何もいいことはない。その時間がもったいない」
小林はその思いを秘めて居残り練習に励み、不得手だったミドルレンジのパスを徹底的に磨いていた。

そして第20節の神戸戦で、手塚が右膝前十字靭帯損傷、右膝外側半月板損傷、全治約8か月の大ケガを負うアクシデントに見舞われると、手塚と入れ替わる形で、小林に再び出場機会が巡ってきた。

小林はこの5か月間の成長をピッチの上で体現した。第22節の清水戦では、以前の彼からは見ることができなかったミドルレンジパスから得点に絡み、前節のG大阪戦では再三にわたるインターセプトに加え、大谷秀和とともに巧みなゲームコントロールでチームの完封勝利に貢献した。
そんな小林に対し、クリスティアーノも賛辞を惜しまない。
「攻撃の選手ばかりが注目されますが、個人的には清水戦もG大阪戦も祐介が非常に良い働きをしてくれたと思います。我々前線が機能する一つの要因は、後ろの彼らがバックアップしてくれるからです」

まだ成長の過程ではある。それでもこの短期間で見せた著しい成長は、手塚の存在に刺激を受け、なにより小林自身が努力を怠らずに課題と向き合ってきたからこそ生まれたものだ。

「清水戦のユン ソギョンへのパスは、彼が練習終了後にスタッフをつかまえて自主練に励み、自分で課題を見つけて取り組んできた結果です。そういうものをどんどん見つけて、もっと伸びていってほしいと思います」
下平隆宏監督は小林のここまでの努力を認め、今後の成長にも大きな期待を寄せる。

そして小林は「ケガをした康平の分も戦います」と言って、今節もまたピッチに立つ。この5か月は彼にとって難しい期間だったかもしれない。だが同時に、小林のプロ選手としてのキャリアにおいて、大きな成長を促す重要な5か月でもあった。

文:鈴木潤(柏担当)
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