No.90781
今季もショートパスをつないで攻撃を組み立てる川崎F。広島は、ちゅうちょなくシュートを狙う大久保の脅威に体を張って耐えながら攻撃に移ろうと試みたが、ボールを奪った後のミスが多くリズムが生まれない。19分にはMF茶島 雄介の蹴ったCKにDF佐々木 翔が飛び込んでゴールマウスを脅かしたが、ヘディングシュートはGKチョン ソンリョンがセーブ。広島は多くあったセットプレーも生かすことができず、川崎Fがペースを握って前半を終えた。
後半は徐々に広島が盛り返していく。「シュートで終わること、チャンスを作ることについて修正して後半に入りました。後半はチャンスも作れたと思いますし、守備の部分でも前半で後手に回っていた川崎Fのパスワークにうまく対応できていた」と森保 一監督。49分にはMF柴ア 晃誠がペナルティエリア内に進入してシュートを放つ。ただ川崎Fも攻撃の手を緩めず、56分に大島がゴールを脅かした。一進一退の攻防が続く中でお互いにGKが譲らず試合の緊張感が高まっていく中、両ベンチが動く。しかし、交代選手がアクセントを付けて徐々にオープンな展開になり始めても、スコアは動かなかった。均衡が破れたのは84分。中村が青山からボールを奪取してつかんだカウンターの絶好機をFW小林 悠がゴールへ流し込み、勝負を決めた。
試合後、青山は「開幕戦はいつも難しくなるのは間違いないけど、我慢しないといけないところで自分が取られて、カウンターを食らった。もうちょっといい判断をしないといけない。(その前に)1回取られている。2回なんてありえないと思うんで、責任を感じます」と自省した。MF森ア 和幸は「ああいうミスは起こるものなので、その後にどれだけチームとして守れるかが大事。チーム全員で考えないといけない失点」ととらえている。致命的なミスが起き、チームでリカバリーできずに喫した決勝点には、どこか広島の強みであるはずの勝負勘が鈍っていることが表れていた。
昨季のJ1王者である広島は、開幕戦で痛い敗戦を喫して今季をスタートさせた。決して試合内容は悲観的なものではないが、「今日の試合を踏まえて、今季は相手がわれわれに対してより高い集中力と高いモチベーションを持って臨んでくるので、本当に厳しい戦いになると教えられた」(森保監督)。一人一人が覚悟を決め、細かいところの一つ一つを見つめ直していかないといけない。「いいスタートは切れなかったですけど、まだ取り返せる試合は残っている。自分たち次第かなと思います」。森ア 和幸はそう先を見据えている。