野獣先輩
No.163399
女性 24歳
本拠地、ビッグスワンで迎えたベガルタ仙台戦
2点リードを守りきれず、頼みのラファエル・シルバも決定力を欠きスコアレスドローだった
スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年こそ降格だな」の声
無言で帰り始める選手達の中、アルビの大黒柱、レオ・シルバは独りベンチで泣いていた
柳下監督の下で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今のアルビで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」レオは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、レオははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってハッピーターン枝豆味のチェックしなくちゃな」レオは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、レオはふと気付いた

「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
ベンチから飛び出したレオが目にしたのは、最後席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにアルビのチャントが響いていた
どういうことか分からずに呆然とするレオの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「レオ、今日勝てば優勝だ、気合い入れて行くぞ」声の方に振り返ったレオは目を疑った
「け・・・堅碁?」  「なんだレオ、居眠りでもしてたのか?」
「い・・・勲さん?あなたは栃木SCに・・・」  「なんだレオ、かってに勲さんを引退させやがって」
「アトム・・・」  レオは半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
GK 東口順昭
DF キム・ジンス 永田充 千代反田充 酒井高徳
MF マルシオ レオシルバ 本間勲 田中亜土夢
FW 川又堅碁 エジミウソン
SUB
GK北野
DF前野 千葉
MF小泉 山本 小塚
FW 矢野
暫時、唖然としていたレオだったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ!」
サブの小泉からキャプテンマークを受け取り、ピッチへ全力疾走するレオ、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、ベンチで冷たくなっているレオが発見され、矢野と武蔵は決定機で宇宙開発をした

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