No.218571
78分、鹿島から見て右サイドの浦和側コーナーフラッグ付近で、鹿島MF土居聖真がボールをキープ。このボールを浦和FW興梠慎三とDF槙野智章が2人がかりで奪いに行く。そこに鹿島DF伊東幸敏が加勢に行ったところでホイッスル。このホイッスルは鹿島側の反則に対して吹かれたものだったが、その直後、興梠が土居を突き倒したことをキッカケに両チームの選手が集まり、松尾一主審は試合を一時中断。最終的に80分、興梠に警告が出され、浦和ボールで試合再開となる。
この騒動で中心となったのは、当初のボールの奪い合いとは関係のない、鹿島MF小笠原満男と浦和DF森脇良太だった。試合後に両選手は取材に応じたが、その主張は異なっていた。
小笠原は「どうしても言いたいことがある」と、騒動について説明を始める。「森脇選手が後半の終わりくらいから、ちょっとこう両者になった時にうちの(レオ・)シルバ選手に対して『くせえんだ、お前』というような言葉を発した。それはどうしても許せなくて。試合が終わった後にレオと話して『彼はいつも俺に対してそういうことを言う』と話して」と、森脇のレオ・シルバに対する暴言が原因だったと話す。
さらに「これまでの対戦でも同じようなことを繰り返していて、もうちょっと自分の中では限界。チームメイトとも話をして、そういうことが繰り返されてるので、少し謹慎をするなり、言葉の暴力だと思うし、差別と捉えられてもおかしくない」と、これまでの対戦でも、森脇が外国籍選手に対して暴言を繰り返していたと主張した。
「どうしても、それが……。非常に良いゲームだったんですけど、それが残念なことなんで、どう言えば良いか分からないですけど、どうにか皆さんに検証してもらえないかなと。その後、明らかに口と鼻ふさいで『くせえんだ』と。どうしても解せないし、話したいなと思って」と続ける。小笠原は、両者入り乱れた場面で森脇がレオ・シルバに近づき、「くせえんだ」というジェスチャーをしていることは、映像で確認できるとも語った。
また、この件に関して主審に説明を行ったほか、クラブを通じてマッチコミッショナーにも伝えると説明した。
暴言を受けたとされるレオ・シルバは、「まず、いろいろなことを人生で経験するのですが、日本での生活の中で、僕は日本国民というのは外国人をしっかり温かく受け入れ、それぞれの国の文化と習慣に敬意を持って接するイメージ。そういう感情を持っています」と前置きをした上で、次のように話す。
「そのような行為があったことは、僕としては非常に悲しいこと。特に、これだけ注目度が高い試合でそういう行為があったということは、非常にガッカリするものがある」と落胆の表情を見せ、「僕は十分、人生経験がありますし、大人にもなりました。悪いことは最初から止めていかなければいけない。でなければどんどんエスカレートしていって、言葉から違う暴力、違う意味の暴力に発展しかねない危険性が出てくる」と続けた。
小笠原やレオ・シルバの説明に対して、森脇は全くの事実誤認だと主張。森脇は78分過ぎの場面を「興梠選手が鹿島の選手といざこざになった時に、鹿島の選手が数名で興梠選手に寄っていたので、彼を守ろうと、その思いでその場に止めに入ろうとした」と振り返る。そして、この時に小笠原から「お前だけは入って来るんじゃねぇ、ボケ」と言われたと話す。