No.5984
男性 3歳
▼J2の日常、帰って来るJ1の日常
いよいよW杯も数試合を残すのみとなった。今回は普段の大会よりも熱戦が多いように感じる。また、4強に強豪国が順当に勝ち上がってきたのも特徴だし、ベスト8に残った顔触れも大いに納得できる国ばかりだった。ただ、その中で唯一"サプライズ"と言えばコスタリカだろう。最後はオランダとの壮絶な死闘の末、PK戦で涙を呑んだとはいえ、その戦いぶりは世界のサッカーファンを驚かせ、震わせてくれた。
そのコスタリカがウルグアイに続き、イタリアも撃破してラウンド16への勝ち上がりを決めた十数時間後。ある注目のゲームがキックオフを迎えていた。J2第19節。2位のジュビロ磐田がホームのヤマハスタジアムに首位・湘南ベルマーレを迎えた一戦である。昨年はトップディビジョンに身を置いていた両者の首位攻防戦。果たして、その90分間は熾烈を極めた。
駒野友一と松井大輔。4年前の世界を知る二人がピッチを駆け回る。情熱の指揮官に率いられた湘南の若駒たちが、ひたすら前へ前へと突き進む。結果は湘南が今季の18勝目を挙げることになるのだが、とにかく面白かった。古くから親交のある湘南の番記者が「W杯より面白かった」と語った言葉も、"番記者"という立ち位置を差し引いても、あながち大袈裟ではないほどに、とにかく面白かった。その日の強烈な印象をそのまま抱き、平塚へ赴いて取材した第20節の湘南とギラヴァンツ北九州の90分間も、やはり面白かった。
コスタリカも湘南もTVの前で試合を見ていた私に対して、スタジアムへ足を向けたくなるような興奮を与えてくれた。だが、日本で暮らす私にとって、すぐスタジアムで見ることができたのはやはり後者であり、実際期待に応えてくれるだけのモノが彼らの90分間にはあった。今季の湘南は、その記録的な数字がとりわけ注目されているものの、貫くスタイルも併せてJリーグ史に残るチームとなり得るポテンシャルを有している。彼らの"今"を目撃しておくことを、強くお薦めしておきたい。