サッリの苦悩とジレンマ
アザールの移籍容認とも取れるサッリのコメントが出た。そこには今シーズンを物語る苦悩とジレンマが隠されて居る。
サッリ就任時、彼のサッカーに合わない選手をふたり挙げさせてもらった。アザールとカンテだ。
アザールは攻撃で自由に動き過ぎ、カンテは守備で自由に動き過ぎるからだ。
サッリはカンテをアンカーではなくIHにコンバートし新たな役割を与え彼の自由を制限した。カンテ自身の適応力の高さもあり新しいポジションでのハンターは成功した。
アザールはどうか。
シーズン序盤はまだサッリボールへの対策が出来ていない相手チームを翻弄し見事なスタートダッシュを決めた。
次第に対策され得点力不足のFWも重なり徐々に点が取れなくなるとカウンターへの守備の不味さが出た。
アザールが常に左に居ない事でアロンソのカバーする範囲が膨大になり裏を突かれる失点が増えたのだ。
サッリは応急処置としてアザールをCFに置き、激しくプレスするのではなくパスコースを切る役割を与えた。
しかしそれは全体の重心を下げることになりしっかりブロックをひかれた相手にまったく崩せなくなっていった。
11人がチームでなく個で戦ってる。
すなわちそれは理想のサッカーに程遠いことを意味し、それは王様であるアザールが障害になっていることに他ならない。
彼が左サイドで守備に走り果敢にプレスに行くのであれば問題ない。
しかしすでにスーパースターとなった彼はチームより大きな存在となりつつある。
サッリの移籍容認の発言はスーパースターの居ないチームとしてハードワークの出来るスカッドを望んでいるのかも知れない。