524931☆ああ 2022/08/21 17:06 (iOS15.5)
男性
>>524922

監督続投の情報を知ったサポーターは騒然となった。
「降格監督の続投は、許さない」
叫びはスタンドを覆った。
「お前がJ2に落としたんだ」
スタンドに居残ったサポーターが、社長に罵声を飛ばした。
当然、メディアもこの決断を猛烈に批判した。しかし、何をどういわれても、久保社長とクラブは、ペトロヴィッチとともにJ1復帰を目指す決定を覆しはしなかった。

実際、降格直後に森ア和は「監督だけに責任を負わせるようであれば、僕も移籍を考えないといけない」と語っている。社長の心配には、リアリティがあった。
「もちろん、それだけが理由ではありません。彼の眼力と指導力を評価していたからこそ、私は(続投の)決断を下した。サッカーに対する信念、選手への愛情、失敗を人のせいにしない人間性。ペトロヴィッチ監督がそういう人だったからこそ、だったのです」


敗因をすべて、自分に向けていた。

「責任のとり方はいろいろある。もしかしたら、私にとってはやめたほうが楽だったかもしれない」 
それは間違いないだろう。事実、スタジアムではペトロヴィッチに対してコールや拍手はほとんど起きなくなった。その現実は、広島がJ1に復帰しても続いた。
「でも、私はこのクラブに残り、チャレンジすることで責任を果たしたい。サポーターの怒りは理解しているし、スポンサーも失望させてしまった。しかし、このクラブの資産である若くて才能に満ちた選手たちを育て、J1に復帰したい。そのために、私は頑張るしかないんです」

1年でJ1に復帰する。そのためには、戦力を整えないといけない。1年でのJ1復帰の条件は、戦力の充実という現実しかない。
ペトロヴィッチは選手たちと個別に面談し、チームに残留するように口説いた。それはレギュラーも、ベンチに座っている選手も関係ない。全員が必要だと彼は思っていた。それは、クラブも同様。J2に落ちたからといって、簡単に選手を放出する考えはなかった。移籍金満額のオファー以外は、交渉の余地はない、と。

契約満了が決まり、天皇杯を前にチームを去ったウェズレイを除いて、ペトロヴィッチは全員とじっくり話をした。

この年、ほとんど起用されなかった萩洋次郎は、指揮官に対して「チャンスをもらえなかったことが残念」と告げた。それに対してペトロヴィッチは「降格を回避するために経験のある選手を使わざるを得なかった」と言った。移籍も視野に入れていた萩は監督のまっすぐさを信頼し、広島に残る決断をしている。

ペトロヴィッチの面談は、ほとんどの選手たちにポジティブな印象を残した。移籍したのは、日本代表の主力に近い存在である駒野と、若くて才能のあるDF吉弘充志、そしてFW田村祐基とGK河野直人。駒野以外の3人は出場機会を求めてのものであり、致し方ない。一方でFW久保竜彦の復帰にサポーターは興奮し、DF森脇良太とGK佐藤昭大も期限付き移籍先の愛媛から帰ってきた。ペトロヴィッチが「広島のダイヤモンド」と称した柏木陽介も「エンジン」と称賛した青山敏弘も、残留した。寿人をはじめ、森ア兄弟(和幸と浩司)も、槙野も服部公太も、イリアン・ストヤノフも下田崇も。2008年に表現した広島の衝撃的なサッカー、その主役たちがしっかりとそろった。そして彼らとともに、ペトロヴィッチはいわゆる「ミシャ式」の手応えをつかみとる。
返信超いいね順📈超勢い

返信コメントをする

💬 返信コメント:0件

※返信コメントがありません


🔙TOPに戻る