No.200028
朝日新聞朝刊より
サッカーJ1ガンバ大阪の近年の躍進を支えてきた選手が、今月末で契約満了を迎える。FWのパトリック(29)だ。2014年の3冠達成に貢献したブラジル人助っ人がガンバのユニホームを脱ぐ。パトリックは昨年10月に右ひざに全治8カ月の大けがを負った。懸命にリハビリを続け、5月にはJ3のガ大阪U23(23歳以下)の試合に出場できるまで回復したが、今月限りで契約を更新しないことが1日に発表された。
17日のヴィッセル神戸戦で、契約満了が決まっているパトリックを、長谷川監督は「非常に状態が良い」と先発起用した。これが復帰戦となったパトリックは、前半から走り続けた。持ち前の守備ラインの背後へ抜け出す動きもさえ、決定的なチャンスも作った。得点こそ挙げられなかったが、後半途中に交代するまで、その存在をアピール。パトリック自身も「監督に求められたことはほぼできた」と納得の表情を浮かべた。
そんなパトリックの姿は、周囲に与えた影響も大きかった。神戸戦で決勝点を挙げたFW長沢は「移籍先を探して他のチームの練習に参加するとかもあったと思う。でも、パト(パトリック)は練習をかなりアグレッシブにやっていた。俺にはできない」。その決勝点をアシストしたMF倉田も「長くコンビを組んできて良い時も悪い時も知っている。パトのためだけじゃないけど、絶対に勝ちたかった」と言った。
24日には吹田市の市立吹田サッカースタジアム内でお別れサイン会が開かれ、サポーター約600人に1時間40分ほどかけてサインをした。「多くの人が来てくれて、感謝の気持ちでいっぱい。大好きなクラブ、サポーターとの別れはさみしい」とパトリック。神戸戦を見たJ1サンフレッチェ広島の幹部はパトリックの獲得を決断した。「新しいチームで新しい目標に向かって頑張りたい」。近いうちに、また雄姿が見られるに違いない。