1014216☆ああ 2024/06/27 20:11 (iOS17.4)
>>1014200
セレッソ大阪のアカデミーで育ち、16歳でプロ契約を結んだ“ジーニアス”は、その超絶技巧を駆使して多くのゴールを稼いだ2013年の姿が最も特徴的に描かれることが多い。柿谷選手と言えば攻撃、テクニック、そしてゴールシーン。そういったイメージが強かったからこそ、名古屋グランパスに移籍した昨シーズンのプレーはなおのこと、「柿谷は変わった」とサポーターを驚かせた。
だが、そこが先入観であり、プロサッカー選手としての闘いがあったのだと、柿谷選手は赤裸々に語る。「ゴール裏で応援してくれるファミリー(グランパスのファン・サポーターの呼称)の方にも“変わった”と言われたんですけど、僕のことを誤解しているといけないので言います。僕が一番得点を取ったのはセレッソでレヴィー・クルピ監督の時ですが、その時は全く守備をしませんでした。センターサークルの中で止まっていて、攻撃をするためだけに100%身体を使えと言われていたので。“戻るな、疲れるな”とね。ボールが来た時に打開力を100%出すために。そういう指示のもとでやっていたんです。でも、マッシモ フィッカデンティ監督がそう言うわけはないですよね(笑)。選手は、監督の指示に合わせなければいけない部分があります。その中で自分が乗り越えていく、強くなっていくために、プラスもうひとつの強さを出せれば、僕のサッカー人生にとって大きなことやなって昨シーズン思いました。この2〜3年間は継続的に試合に出られていなかったので、1年間試合に出続けた昨シーズンは自分の中では大変だった。けれども、こうした充実した1年を過ごすのはすごく貴重で、こういう充実したサッカー人生を続けていきたいなって思いました」。
前線に限らず守備に走り回り、味方のために身体を張る柿谷選手の姿はそうした努力の産物であり、チャレンジの結晶だったわけだ。2021シーズンのJ1リーグ年間ベストゴールに選ばれたファンタジックなプレーは彼の代名詞で、泥臭いハードワークでチームを助けるプレーもまた柿谷選手らしさである。持っている能力をどう使うかはチームの要求次第で、だからこそ「得点力アップ」を命題に掲げる長谷川健太監督のもと、柿谷選手がどんなパフォーマンスを発揮するかは楽しみで仕方ない。得点力でも守備力でも、さらなる引き出しを開ける可能性も、十分にあるからだ。