162297☆ああ 2017/11/16 15:25 (iPhone ios11.0.3)
おさらい2
そして、最も大きな話題を呼んでいるのが「理念強化分配金」で、これはJ1の1位から4位までのチームに支払われる、選手獲得費用や練習環境、育成組織の充実化に使途を限定した資金だ。来シーズン以降、最長3年間にわたって傾斜配分されるもので、J1で優勝したチームは2018年に10億円、19年に4億円、20年に1.5億円、合計15億5000万円を受け取ることになる。2位のチームは18年4億円、19年2億円、20年1億円の合計7億円、3位チームは18年2億円、19年1億5000万円の合計3億5000万円、4位チームは19年の1億8000万円のみとなっている。

ではここで、J1の優勝チーム、2位から4位のチーム、5位以下のチームが受け取る総額を見てみよう。

優勝:22億円〜22億2000万円
2位:11億7000万円〜11億9000万円
3位:7億6000万円〜7億8000万円
4位:5億3000万円〜5億5000万円
5位以下:3億5000万円

優勝して得られる金額は、5位以下の実に6倍以上。4位と5位でも2億円近い差がある。この数字を見れば、J1で優勝すること、4位以内に入ることがいかに重要か、すぐに分かるはずだ。4位に入って5位以下よりも2億円余分に受け取るだけで、補強にかける予算を上積みし、より有能な選手を獲得することができる。優勝しようものなら、一気にビッグクラブ化への道を突き進むことができる。参考までに実例を挙げると、浦和レッズは今年9月に新しいクラブハウスを完成させた。地上3階建て、室内トレーニングルームや食堂を備えたこの新クラブハウスの建設費用は総額5億円と言われている。上位に入れば、これと同規模以上のものが、言い方は悪いが“簡単に”作れてしまうのだ。

また、この金額を元手にクラブが抱える将来有望な選手と複数年契約を結び、適正価格の移籍金を設定することもできる。それによって、これまでのように移籍ゼロで欧州のクラブや国内の資金力のあるクラブに若い才能が引き抜かれる事態を回避し、移籍金が発生する健全な形での移籍が増えることにも繋がるだろう。今シーズン開幕前、積極補強に動いたクラブが多く、シーズン中に多くの監督交代が行われたのは、各チームが「理念強化分配金」の獲得を目指して真剣に上位を目指したからに他ならない。各クラブの競争意識が劇的に高まったという点においても、パフォーム・グループとの放映権契約は大きかったと言えるだろう。

上位チームにばかり手厚いように見えるが、一方で下のディビジョンに降格してしまったチームを救済する仕組みも導入された。それが「降格救済金」である。下のディビジョンに降格してしまったチームは、降格1年目に限り、前年度のディビジョンで受け取っていた「均等分配金」の8割が保証されるというものだ。例えばJ1からJ2に降格した場合、本来なら「均等分配金」は1億5000万円だが、降格1年目に限ってはJ1時代の「均等分配金」3億5000万円の8割となる2億8000万円が保障されるため、さらに1億3000万円が上積みされる。J2からJ3に降格した場合は、「均等分配金」3000万円に加えて9000万円が支給され、合計1億2000万円が保障される。降格は収入の減少を伴うものだが、財政圧迫を少しでも軽減させてクラブの経営を安定化させる狙いがある。1年でのJ1復帰、J2復帰を目指す降格チームにとってはこの上ない“援軍”となるだろう。
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