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そうではなく一番の悲劇は、今までやってきたチームメイトにどう思われているかということなのです。監督から怒られるのではなくチームメイトから「練習やミーティングでもとことんやっていたことなのに、5m戻って来なかったための失点は大きいし、みんなの頑張りが無駄になったし、あれは絶対にやってはいけない」または「あの局面は頑張ってもらわないと試合に出る資格はない」などと言われる。他の選手に聞いても同じような意見が出てきたら「自分がやっぱりやるべきでした。すいませんでした…」「とんでもないミスをしてしまいました」となります。
チームメートから自分が一員として認められない、自分は仲間から信頼されない、となっている現状が悲劇感となり、「二度とこんなミスはできない」「仲間から信頼されたい」という感覚になり頑張ろうとします。彼の心には火がつき、次は絶対にやらなきゃならないというモチベーションに変わるわけです。嫌われたくないし、認められたいから。
あくまで例え話です。勝利給として全国大会で優勝したら100万円やるよ、と言われても毎日の練習が苦しく辛いと、「もう100万円もらえなくたっていい」となります。なぜならもらえなくても現状は何も変わらないから楽な方がいいのです。だけど、全国優勝しないと「100万払わなきゃならない」となった途端に人間は必死になると思うんです。失うのは嫌なんです、人間は。悲劇的感情を大きく揺さぶること、これはZ世代の子供たちを上手くコントロールするために大切な手法となります。
Z世代は「評価されたい」という気持ちと同時に「チームの一員として認められない」ということに強烈な焦りを感じる世代です。ですから激しく叱ったり、パワハラのような態度をとるのではなく、そういったZ世代ならではの感情コントロールの方法を駆使することが適切な指導に繋がります。青森山田の時代から、この「悲劇感」をコントロールして指導していました。