344190☆ああ 2019/01/01 12:29 (Chrome)
「元旦」という単語の起源から。
この単語は、中国語から日本語に入ったものです。
比較的古い用例としては、宋代の「夢粱*/卷01」という文献に
正月朔日,謂之元旦,俗呼為新年。(正月のついたちは、元旦といい、俗に新年と呼ぶ)
というものがあり、ここに「朝」という要素は出てきません。
確かに、単漢字の「旦」には「朝」という意味はあります。
だが、「元旦」という熟語は、その初期から「正月のついたち」という意味で使われていました。
「(一年の)始まるとき」を「朝」にたとえた表現だったのです。
ポイントは「熟語は全体として一つの意味を持つ」ということ。
「元旦」の場合は、元来その全体としての意味は「正月のついたち」でした。
では、日本語に入ってから意味が変化したのか。
日本国語大辞典に示されている最古の用例は、貝原好古の「和爾雅」〔1688〕の次のようなものだ。
元日〈略〉正日、正朝、正朔、元旦、正旦
これらは全て同義語と考えられており、
つまり「正月のついたちの朝」という概念と「正月のついたち」という概念は区別せずに使われていたものでした。

「元旦=元日の朝限定」を正しいとする根拠は「旦」という字が「朝」という意味だから。
「字を見て意味を推測する」というのは、中国語で「望文生義」といい、厳に慎むところでもあります。

美しいと思うものを使用し伝えていこうとされるのは結構だと思います。
言葉は古いものだけが正しい(あるいは美しい)というものでもなく、
受け入れられるかどうかは時代により変化するものです。


なんちゃって(笑)
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