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組織的な守備の構築に定評のあるマチェイ・スコルジャ監督だが、昨年の途中就任後に露見してしまった得点力不足を解消するべく、ポゼッションベースで相手を押し込むサッカーに転換していた。
そのキーマンになるのが、昨シーズンの終盤は主に"10番"と呼ばれるトップ下でプレーしたMF渡邊凌磨だ。運動量が豊富で、戦術眼も高い渡邊がボランチから幅広く攻守に絡むことで、活性化を図ろうとしている。
スコルジャ監督は2023年にも、二枚のボランチに"ダブル8番"とも言える攻撃的な役割を与える構想は持っていたが、その時はACLファイナルが大目標にあり、年間60試合という未体験の過密日程によって、なかなか実現できなかった。また昨年は途中就任で、しかも守備の立て直しをクラブから求められたこともあり、攻撃面の構築がパワーダウンしてしまった経緯もある。
今年は攻守のバランスをかなり前向きにすることに加えて、やはりマテウス・サヴィオ、金子拓郎、松本泰志というMFに三枚のビッグピースを加えられたのも大きい。選手層の薄さが目につく最終ラインにはダニーロ・ボサを獲得。昨年の13位からジャンプアップが可能だ。