No.47531
"ピッチという戦場"にいる選手たちは、人によってかなりの興奮状態にある。闘争心で自らを煽り、全力を尽くしているだけに、気遣う余裕もない。平時ではない精神状態にあるのだ。
そこに自らコミットする場合、子供であろうと、ボランティアであろうと、その立場は関係ない。
そういう考え方もある。
2014年3月、スペインのアトレティコ・マドリーとレアル・マドリーのマドリーダービーでRECOJEPELOTAS(ボールボーイ)の騒動が起きている。
場所はビセンテ・カルデロンだった。アトレティコの本拠地で、必然的にボールボーイもアトレティコの下部組織の選手たちだった。
後半71分、2−1とリードされたマドリーが攻勢に出る中、アトレティコの選手が右タッチラインにボールを蹴り上げる。マドリーはクリスティアーノ・ロナウドが少しでも早くリスタートしようと、ボールボーイにボールを要求する。しかし、ボールボーイたちは知らんぷり。ロナウドが少し離れたボールボーイに近寄ったところで、地面にボールが放り投げられた。
スタジアムのサポーターはこれに対し、大歓声だった。アトレティコのために、ボールボーイが見せた行為だからだ。
しかし後日、この行為は問題視されることになった。
「できるだけ速やかにプレーを促す」
ボールボーイとして、その義務を怠ったことが指摘された。さらに、その少年が笑っている映像も流れ、「不快極まりない」と一斉に批判へ。ボールボーイは名前も大々的に公表されることになった。
「ダービーで起こったことに関して、心から謝罪します。ごめんなさい。僕たちアトレティコのボールボーイは、みんながみんなこのようなことをするわけではありません」
脅迫文まで送りつけられた少年は結局、謝罪文を出すことになった。
「この少年がビセンテ・カルデロンでボールボーイをすることは、今後ありません」
クラブも、その意志を表明せざるを得なかった。
<大人の領域に入るなら、大人も子供もない>
それはそれで、ものの考え方ということか。