222930☆るるぶ 2018/11/28 16:11 (iPhone ios11.4.1)
川辺の離脱を名波擁護に結びつける??
まず「擁護に結びつける」、というところが「下衆の勘繰り」である。
員数計算上は川辺駿は田口泰士の加入により相殺されたはずだが、ドリブラーであるとともにワンタッチによるアクション&ムーブが得意な川辺とボールを足元に保持することで展開の起点になる田口のセンタープレーヤーとしてのタイプの違いから、期初から俊輔や山田との連係やプレーゾーンの重複やミスマッチは明瞭だった。そして川辺と俊輔という中盤ユニットこそがアダイウトンの単騎突破とともに2017ジュビロの攻撃面での主要な武器だった。
したがってマイナス川辺プラス田口という血の入れ替えが初年度からいきなりプラス決算となるかどうか?などという「化学反応」に属する事象は、サッカーの最も予測困難かつ繊細な部分なので、これをも名波・服部の批判に結びつけることこそ暴論以外のなにものでもない。
「名波批判のための批判」に過ぎない。
血の入れ替えはそれだけではない。
やはりボールを足元で保持して勝負するタイプである大記の復帰で中盤のコンビネーションにはさらに不確定要因が増えた。当初のボランチ編入はまったく機能せず、トップ下でも俊輔との齟齬を生じた。のちに俊輔の離脱にともない本来のトップ下にコンバートすることで大記は居場所を自ら作り出したが、こうした血の入れ替えにともなうミスマッチやそれをフィックスしていくプロセスには当然時間がかかる。
それに要した時間が2018だったと言うべきだが、離脱で俊輔と2018新戦力の融合を一定の長い時間オンザゲームで図りきれなかったことは来年にも響くだろう。
俊輔に関するもう一つの誤算はセットプレー。堅守少得点という2017モデルで重要な得点源となっていたセットプレーが俊輔の離脱と上田康太の退団および前線のターゲットのマイナスアダで大きく低下した。田口のプレースキックも期待を下回るものだった。
「得点力向上をポイントに掲げ、キャンプインしながら、シーズン通して全く点が取れず」というのはあくまでも結果論であり、金崎の控えに鈴木優磨が控えているような贅沢な編成はACLと国内タイトルを前提とする鹿島のようなチームにのみ望みうることだ。
名波は最初から「若手に蓋をしない」ことを宣言しており、この前言にコミットすることはジュビロのような中規模クラブでは極めて重要だ。
アダの離脱に備えて計算できるFWの獲得は若手育成とのトレードオフになる。来季以降の余剰戦力化リスクもある。このことで名波を責めるのであれば、パトリックひとりの得点力が低下した途端に勝てなくなった広島の城福もまた批判されなければなるまい?これもまた「批判のための批判」に過ぎない。
ギレの「素行面のリスク」については予測可能だったかも知れない。今後の外国人獲得の際の課題だろう。だが戦力面では深く抉れて川又やアダのヘッドにマイナスボールで合わせられるサイドプレーヤー=ギレルメは、得点力に難があった2017からの最大の「目玉補強」だったために痛過ぎたね。新里とギレルメと松浦の左サイドが開幕から2ヶ月で機能し始めた矢先だっただけに今でも悔やまれる。