山形石崎監督「カメになろうかな」
J2山形がJ1王者G大阪との天皇杯決勝(13日、横浜・日産スタジアム)で「カメ」になる。J1復帰を決めて勢いづくチームは10日、山形県総合運動公園で正午から約2時間、実戦形式の練習などを行った。格上の相手に対し、石崎信弘監督(56)は「カメになろうかな」と発言。持ち前の前線からの守備を捨て、後ろの守りを固めてのカウンター攻撃をほのめかしたが、そこは百戦錬磨のベテラン監督。陽動作戦かも?
監督歴20年の石崎監督が今季3冠を狙うG大阪に対し、陽動作戦とも取れる情報戦を仕掛けた。今季就任時から取り組んできた「前線からプレスをかけ、より高い位置でボールを奪って攻撃に転じる」というチーム方針を180度転換。「今までのようにやっとったら、めちゃくちゃにされるよ。カメになろうかな。たまに首を出すんじゃ」と、じっくりと構えてカウンターをうかがう“カメ戦略”を打ち出した。
東北勢としては81年ぶり2度目の天皇杯決勝進出。今季G大阪から期限付き移籍のFW川西とMFボムヨンが、それぞれ契約上の理由と累積警告で出場できない。この日、ハーフコートで行った実戦形式の練習で、石崎監督は各ポジションの選手を入れ替えながら、マッチングを試した。
96年、旧JFLモンテディオ山形で天皇杯(全国大会)初采配初勝利。先の準決勝(11月26日)まで通算35勝16敗で、G大阪とは山形監督時の96年と98年(ともに3回戦)を含めて、計4クラブで5度対戦し2勝3敗。J1柏を指揮した08年決勝では、延長戦の末に0−1で敗れた。ただ、●○●○●と勝ち負けを交互に繰り返しており、今回は白星の番だ。
今季リーグも第35節まで引き分けを挟んで白、黒を繰り返す“オセロサッカー”を展開した。勝てばACL(アジア・チャンピオンズリーグ)出場も決まる。石崎監督は「日本一にはなりたいが、ACLは日程もきつくて金がかかる」と最後まで煙幕を張り続けた。【佐々木雄高】