153745☆United Future Organization 2021/06/25 15:18 (Firefox)
現代のサッカーが球際の勝負を避け、球際の勝負をいなしていく時代に突入しているからだと筆者は考えている。1対1の球際勝負が重要視されていた時代から、今や複数人のユニットによる数的勝負こそが世界の潮流となっている。いまだに「デュエル、デュエル:超びっくりマーク:」と騒ぎ立てているのは、ここ日本くらいかもしれない。
秋田と栃木を「世界基準」とするのはやはり無理がある。もちろん、ボール支配率を高めろとは言っていない。それよりも、ある程度の正味時間の中で、意図的な「狙い」のある攻撃を繰り出せるかどうか――。
それができた上でようやく「世界基準の尖ったサッカー」と呼べるものになる。その「ビジュアル」だけで秋田と栃木を持ち上げてしまう行為は、世界との差をさらに広げる行為と同義である。
(文:庄司悟)
庄司悟(しょうじ・さとる)
1952年1月20日生まれ。1974年の西ドイツW杯を現地で観戦し、1975年に渡独。ケルン体育大学サッカー専門科を経て、ドイツのデータ配信会社『IMPIRE』(現在はSportec Solutionsに社名を変更し、ブンデスリーガ公式データ、VARを担当)と提携。ゴールラインテクノロジー、トラッキングシステム、GPSの技術をもとに分析活動を開始
この記事は考えさせられる記事ですね