421651☆ああ 2022/01/04 09:12 (Chrome)
2つのクラブが50%ずつ保有権を持っている場合はどちらのチームにも建前は移籍の決定権はあります。
じゃ、片方のクラブが移籍に賛成で、もう一方のクラブが反対だとどうなるのか?
つい2日前にこのようなケースで移籍が成立しまたので紹介しましょう。
クルゼイロ所属のMFマイコスエウの保有権は50%がクルゼイロで50%がフラメンゴでした。
クルゼイロでは構想外だったこの選手をクルゼイロは売りたくてたまりませんでしたが(試合に出ないのに給料を払い続けるのがもったいない)、フラメンゴは好条件で無い限り移籍には乗り気ではありませんでした。
そこで、彼を欲しかったパルメイラスはクルゼイロとだけ交渉して、クルゼイロの持ち分の50%を買い取ったのです。フラメンゴがいくら移籍に反対しても、クルゼイロが自分の持ち分を売却する事を禁じる事はできません。
そして、クルゼイロが50%を売却した時点で、マイコスエウはクルゼイロの選手でなくなりました。従って、マイコスエウは彼の残りの保有権を持っているフラメンゴでプレーするか、新しく保有権を獲得したパルメイラスでプレーするかを選択する事になります。
フラメンゴは彼に戻ってきてもらっても給料の負担が増えるだけなので、嫌でもパルメイラスでのプレーを認めなければならなくなります。
メリットは:
若い選手に大金を投じたくない場合に半分ずつ、もしくは3分の1ずつ、4分の1ずつと共同で保有権を獲得する事でその選手が失敗した場合のリスクを分散する事ができる。
また即戦力の選手の場合は、移籍金が高くて手の出ない場合があるので、共同出資者(チーム)を募る事で少ない資金で獲得出来る。共同出資者(チーム)はその選手がブレイクしてくれれば、もっと高い移籍金で他チームに移籍する事ができるので、そこで利益を得る事ができる。
例:1億の選手を5千万ずつ出し合って買い取り、1年後にその選手を3億円で売る事ができたら、1億5千万ずつ受け取る事ができるので、粗利は1億。
パルメイラスからバルセロナに1000万ユーロで移籍が決定したと言われるCBエンヒッケがそのケース。パルメイラスはエンヒッケをコリチーバから保有権を買い取る時にコリチーバが要求していた200万ユーロを持っていなかったので、トラフィックと言うスポーツマーケティング会社と共同で保有権を買い取りました。本当にこの金額で移籍が実現すれば、投資額の5倍なのでボロ儲けですね。
デメリットは:
共同で獲得した選手が大ブレークした場合、利益が減る。
共同出資者が勝手に持ち分を他チームに売ってしまうなど、決定権なんてあってないようなもの。