No.107007
男性
情けない敗戦だった。もはや悔しさも、怒りもわきあがらない。そんな無気力のまま帰宅し、気を紛らわそうと他クラブのサッカーを観戦していた。川崎VS横浜。川崎のチャンピオンズシップ進出がかかった戦い。神奈川ダービー。
前節頭突き一発レッドの大久保を欠いた川崎が序盤で先制、後半39分でダメ押しの2点目を決める。
残り5分で「川崎2−0横浜」となった段階で解説者も「もう川崎のCSはほぼ決まりでしょうね」と言ったその後にドラマが待っていた。
川崎のキーパー負傷による途中退場もあって、ATは異例の9分。
AT6分経過の後半51分にゲームが動いた。
中町選手がゴールを決め2−1の1点差に。
しかしこの時点でATの残り時間はわずか3分しかなく川崎の勝利は揺るがない。3分で試合が決まる。
しかし横浜の選手たちは決してあきらめなかった。
そのわずか2分後の後半53分。
伊藤翔がまさかの同点弾を決める。
神奈川ダービーで集まった25000人のスタジアムがまさに揺れた。
スタジアム全体が絶叫の渦と化した。
AT残り1分でのマリノス同点弾。
このまま引き分けで終わり、今節の川崎のCS進出を横浜が阻止したと誰もが思った。もちろん私も。。
しかし、ここでもサッカーの神様はまだ試合を決めない。あきらめない選手たちがそこにいたからだ。
ATタイム9分も過ぎたトータルタイム100分。
小林悠がゴール右隅に勝利を決定づけるヘディングを決めた。
Jリーグ史上最遅ゴールでの逆転勝利。。
鳥肌が止まらなかった。
この試合をスタジアムで観ていた両サポーターがうらやましくて仕方なかった。
歓喜と絶叫にホイッスルもかき消されるまま、試合が終わった。
でも私が本当に感動したのはこの後だ。
ゲームが終わり、1人泣き崩れる選手がいた。
人目もはばからず、号泣する選手がいた。
横浜マリノスの齋藤学選手だ。
自分が決めれなかった、自分が決めてさえいれば勝っていた。そんな悔しさに涙が止まらないのだろうと私には見えた。
横浜からすれば優勝がかかった試合でも、残留がかかった試合でもないのに。。だ。
この9分間の激闘の興奮、そして齋藤学選手のプロ魂。
私も涙が止まらなかった。
素晴らしい両クラブの戦い、素晴らしい選手たち、素晴らしいサポーターたちに胸が熱くなり、心から拍手を送りたくなった。
ベガルタの選手たちはこの素晴らしい試合を、素晴らしいサッカーの光景を見ていたのだろうか。
それともどこかで笑いながら酒でも飲んでいたのだろうか。
惨敗続きのクラブの選手なのに、どうしてもサッカーに没頭しているように思えない。
勝つことに本気でこだわっているように思えない。
下手くそなのに、練習に没頭しているように思えない。
けが人が多いとか戦力不足とは別の問題の「こだわり」とか「本気」とか「闘争心」のようなものが根本的に欠けてしまっているのではないだろうか。
きっと多くのベガルタサポーターの皆さんがそういう緩いムードに気付き、そのことを最も危惧しているのではないだろうか。
あと勝ち点1取ればとりあえず残留決定。
そういうことではない。
2−0で負けてても笛が鳴るまであきらめない横浜マリノスのようなサッカー、齋藤学選手のような強い気持ち・プロ魂を肌で感じたいんだ。
この思いはどうしたら伝えることができるのだろう。
(長文になってしまい、申し訳ありませんでした)