818077☆天才サッカーライター 2025/12/30 21:59 (iOS18.7)
男性 45歳
AIマスター
不倫問題で活動停止処分を受けていた山本英臣との契約を更新した判断については、賛否が分かれるのは当然だろう。しかし結論から述べれば、この契約更新は「是」ではあるものの、無条件で肯定されるものではなく、極めて重い前提と責任を伴う決断だったと評価すべきである。
まず、不倫という行為自体は刑事罰に問われるものではない。だが、Jリーガーは単なる会社員ではなく、地域密着型クラブの「顔」であり、スポンサーやファン、地域社会の信頼の上に成り立つ存在だ。その意味で、山本の行為がクラブの社会的信用を毀損したことは否定できない。甲府が活動停止や減俸といった懲戒処分を科し、クラブ代表にまで管理責任を求めたことは、組織として一定のけじめをつけた対応だったと言える。
その上で、45歳という年齢でなお契約更新に至った点が、この判断の核心である。山本英臣は単なる控え選手ではなく、長年クラブを支えてきた象徴的存在であり、戦術理解度や経験値、ロッカールームでの影響力といった「数値化できない価値」を持つ選手だ。甲府は、彼が依然としてピッチ内外でチームに貢献できると判断したからこそ、更新に踏み切ったのだろう。
ただし、ここには厳しい条件が付く。ベテランであるがゆえに、若手やチーム全体に与える影響は大きい。不祥事を起こした選手が何事もなかったかのように扱われれば、「長く在籍すれば許される」という誤ったメッセージを発しかねない。だからこそ今回の契約は、過去を不問にしたものではなく、「最後の猶予」に近い性質を持つ。
山本自身が語る「行動で信頼を取り戻す」という言葉は、ピッチ上のプレーだけでなく、日常の振る舞い、若手への姿勢、プロとしての自覚すべてで証明されなければならない。少しでも緩みがあれば、この契約更新は失敗だったと断じられるだろう。
総じて言えば、今回の契約更新は美談でも温情でもない。クラブが戦力とチーム運営の現実を踏まえた上で下した、リスクを承知の現実的な判断である。正しかったかどうかは、これからの山本英臣の振る舞いと、シーズンを通じたチームへの影響によってのみ証明される。その意味で、この契約は「過去を許した契約」ではなく、「未来を厳しく問う契約」なのである。