68785☆ヴォルティス魂 2018/09/07 12:07 (iPhone ios11.3)
岩尾主将(Js GOALより)
ここまでを振り返ると、今季の徳島はさまざまなできごとがあった。序盤戦はいい戦いを演じながらも結果が伴わずに低空飛行。ようやく成績が上向き始めたと思えばシーズン中に4選手もJ1リーグへ移籍。また、状況を打破するために戦術のテコ入れも余儀なくされた。だが、現状に目を向ければ夏場に加入した選手たちと融合しながら努力を重ね、勝利を積み重ねて6位圏内の背中が見えるところまで浮上してきた。
本当にジェットコースターのような8ヶ月間。キャプテンの岩尾憲(写真)にとってもその渦中で悩み多き時間を過ごしたことだろう。取材も頃合をうかがいながら長く待った。そして、ようやくその機を見つけた。前節・讃岐戦(4○0)、岩尾は“らしいプレー”に戻った。
「(讃岐戦、プレーの評価は)観る人に任せますが、ここ数ヶ月は選手の出入りであったり、成績であったり、ものすごく悩んでいた時期がありました。でも、その気持ちに折り合いをつけて入った試合だったので、そういう意味では悪くはなかったと思います」。
「折り合いをつけて入った」という試合。そのきっかけを尋ねると意外な人物の名前が出た。「人に話を聞きました。渡大生」。昨季まで徳島に在籍し、現在は広島でプレーする渡。「自分で(助言を)お願いしておきながら、奇しくもというと失礼ですが(笑)。大生の言葉が救いになりました。去年一緒に戦って苦しい思いをしたこととか、俺のことも良くわかってくれている人間に話を聞くのは大事だなと思いました」。
どういった経緯だったのか。「ふと、こういうときに話を聞くのは大生だなってなぜか思ったんですよ。電話をしました。あいつの考えや思考も好きですし、“いま自分はこういう状況なんだけど、どう思う?”と聞きたかった。そこで、すごくいいこと言ってくれたんですよ」。内容までは無粋と尋ねなかったが、「いい言葉というか取り繕ったような言葉を引用したのではなく、いまの俺にズバッとくる言葉をいただきました」。
そう話す表情は、いつもの岩尾だった。ここ1・2ヶ月について「心身ともにきつかったですよ(苦笑)。正直、ちょっとサッカーに向き合えてなかったと思います」とようやく本音も聞けた。そして、同時に「いつも言っていますが“勝ったから良い”、“負けたから駄目”とか、そういったことではなくて。本質的に自分たちがやらなければいけないこと、選手一人ひとりが成長するために努力すること。そのスタンスは変わりません。新しい選手が入ってきて“結果が出ているからヴォルティスいいよね”ということではなくて、その中でいかにして刷り合わせていくかどうかを尽力することの方が重要なことです」とブレない姿勢を言葉で示した。
ピッチ内外で奮闘する岩尾。悩み多き男だが、真剣だからこそ人の心を動かす本質がある。やはり君が我々のキャプテンだ。リスタートを切ったいま、まずは何よりも昨季の自分越えを果たして欲しい。
文:柏原敏(徳島担当)