40271☆れい 2020/08/14 23:39 (F-02L)
ちょっと長くてすみませんが、三浦知良選手の、今日の日経新聞に掲載されたコラムです。
【サッカー人として】賢きオールスターズ
YBCルヴァン杯で先発して、ゴールと同じくらいの反響をいただくのは面はよゆくもある。たいしたこともしていないのに、と。
ニュースで一報に触れる方々は、53歳という年齢のインパクトから、信じられなくなるんだろう。でも僕と日々練習をしているチームメートは、僕が何を、どのくらいやれるか分かっている。同じ時間を過ごしているわけだから。彼らには「カズが出場」は別段、ニュースでもないんだよね。感覚がまひしているといえば、まひなのだろうけど。
5日の鳥栖戦は伊野波雅彦選手が後方からうまく試合をコントロールしてくれた。攻められても「ここはやられちゃいけない」という部分は必ず芽を摘んでくれる。FWは安心して前線でプレーしていられた。
速い選手、走れる若手、うまい人ならたくさんいる。でも、速さ・うまさだけで勝負は決しない。「ドリブルがうまい」だけでなく、どこでドリブルすれば効果的か。パスを操れるとして、どこへ出せば相手が嫌がるか。そこまで踏まえてプレーできるのが、賢さ。
うちの俊輔(中村)やレアンドロドミンゲスがそう。わざとゆっくりプレーしたり、はたまた急にテンポを上げてみたり。ときにはフルパワーでなく、緩めてみる。何をすれば相手の裏をかき、違いを生めるか心得ている。引き出しが多く、考えながら動ける。
ドリブルを試みるのか、パスを選択するのか。ボールをつなぐ前提で戦っていても、危ういと判断したなら、つながず蹴り出せばいい。知能が高いことが賢さじゃない。「言われたらその通りにやれること」でもないよ。自分で考えられることだ。ピッチの中は、誰でもなく、自分の賢さに委ねられた世界なんだ。
そんな俊輔や大輔(松井)もいる横浜FCは、よそへ練習試合に行くと熱い視線を注がれる。いつもなら先発隊で戦い終えた相手側選手はさっさと帰るけれど、後発隊に僕らが勢ぞろいで登場するから、みんな残って観戦する。"横浜FCオールスターズ"と呼ばれているらしい。こうなるとメンバーをさらに充実させたいね。
まだまだ自分に、物足りない。「次の試合だ、また次だ」と常に思いながらやっている。そんなオールスターズ、頑張ります。