No.54558
既出だけど一部抜粋しました。
6人目のキッカーとなった香川真司が蹴ったPKが、カンという鈍い音を立ててポストに当たると、そのまま横切ったボールがゴールラインを割ることはなかった。動揺しながらセンターサークルに戻る香川を横目に、イスマイル・アハメドがゴール左に豪快に決め、日本の敗退が決まった。23日の準々決勝UAE戦、日本代表のアジアカップ連覇が消えた瞬間だった。

グループステージは危なげなく通過。連覇の期待が高まる中、あまりに早すぎる敗退に選手たちの表情は暗く、ミックスゾーンを通り過ぎたハビエル・アギーレ監督も、誰とも目を合わせないまま足早に立ち去った。

UAE戦で明らかになった問題点は3つ。1つはメンバー固定の弊害だ。

オーストラリアに入ってからの合宿で行われた練習試合では、合流直後の吉田麻也ではなく塩谷司が出場したものの、その他のメンバーは大会のスタメンと一緒。つまり1月最初から先発はずっと固定されたままだった。連係は高まったかもしれないが、一度も使われなかったメンバーは経験値を積んだとは言えない。7人もの選手が貴重な場を失ってしまった。

さらに中2日という苦しい日程で固定した先発で良かったのか。選手の疲労を考え、先発組を入れ替えるという選択肢があっても良かった。今後の采配では、もっと積極的に選手起用を行ってもいいはずだ。

もう1つは縦パスが入った後の動き。

守備ライン、あるいは中盤から速くて長いパスを通すトレーニングをアギーレ監督は行っている。実際に試合でも何本ものパスが味方に通るようになった。ところが、そのボールを受けても一度後ろに戻したり、止めて考えて、それから次のパスが出ているのが現状だ。せっかくの局面を変えるパスは有効に生かされていない。

ただし、これは最初のパスが出るようになったという段階でもある。今後トレーニングを積んでいく中で、監督が整理して選手に伝えていくのだろうと思われる。

そして最後の問題は根が深い。

アギーレ監督になって、得点の形としてクロスからシュートという練習が取り入れられている。ダミー人形を使って、いかにゴール前で相手に接触しないままクロスをゴールに入れるかというパターン練習だ。左右3パターンを繰り返し練習している。

ところが試合になるとトレーニングしているクロスの場面はほとんどない。試合後、岡崎慎司が「単純なクロスを上げないというのを大会を通じて貫けたのは良かったのではないか」とコメントしたが、この日途中投入された豊田陽平に監督は「クロスが上がってくるからゴール前で待て」と指示した。

アルベルト・ザッケローニ前監督の時もハーフナー・マイクを投入してもクロスが上がってこないというチームだった。その傾向は今も変わらない。そしてそれは監督の意志に反しているのだ。選手なりに考えていることがあるのだろうが、監督との戦術のすり合わせがなければ、監督が手を打っても、投入された選手は何も活躍ができなくなってしまう。

返信コメントをする

💬 返信コメント:0件

※返信コメントがありません


🔙TOPに戻る