No.91934
疑問1:新スタができたらソユスタは赤字になるのでは?
結論から言うと、ソユスタ単体の収支は確実に「今以上の赤字」になります。 先ほどの文章が「維持費を大幅に削減できる」と書いているのは、見方を変えれば「利用価値が下がるから、予算を削ってだましだまし使う」という意味に過ぎません。
スタジアム経営の現実的な問題は以下の3点です。
• メイン収入の消滅: ブラウブリッツ秋田から入っていたスタジアム使用料(減免措置はあるものの)や、看板広告料、試合日の物販・飲食による収入がほぼゼロになります。
• 固定費の底値: Jリーグ基準の天然芝管理費(年間数千万円)は削減できますが、コンクリート構造物の点検、照明、電気水道の基本料金、雨漏り補修などの「持っているだけでかかる固定費」は削れません。
• 新スタとのダブル赤字: 市民はソユスタの赤字を税金で補填しながら、同時に新しく建てる新スタジアムの建設費(総額100億円超規模)の返済と、新スタ側の維持管理費も二重で負担することになります。
したがって、「ソユスタの維持費が下がってハッピー」という論理は、新スタの巨額のコストを意図的に無視した、片手落ちの議論(詭弁に近いもの)と言えます。
疑問2:観光客が落とす「経済効果20億円」は本当?
結論から言うと、この「20億円」という数字は、そのまま市役所の財布に入るお金ではなく、かなり誇張された「計算上の数字(産業連関表による試算)」です。
経済効果の試算には、専門家からも以下のような「カラクリ」が指摘されています。
1. 「経済効果」と「実際の税収」は全く別物
アウェイサポーターが市内で20億円を使ったとしても、それがそのまま秋田市の利益になるわけではありません。
• 企業の利益になる分: ホテルチェーンや全国展開の飲食店の売上になった場合、利益の多くは東京の本社に吸い上げられます。
• 秋田市に入る税金: 地方自治体に入るのは、市内の店舗が払うわずかな法人市民税や、そこで働くアルバイトの個人市民税、宿泊税(導入されていれば)程度です。20億円の経済効果があっても、市の直接の税収増は数千万円程度にとどまるケースがほとんどです。
2. 「1.4万人」の前提が崩れるリスク
Jリーグの観客動員はチームの成績や景気に激しく左右されます。
• もしチームが低迷したり、J3に降格したりすれば、県外からの観光客は激減します。
• 新スタジアムを作ったからといって、自動的に毎年1.4万人の観光客が保証されるわけではありません。
3. 他市へ流出しても「20億」がゼロになるとは限らない
仮に秋田市から隣の由利本荘市や潟上市などにチームが移転した場合でも、サポーターの一部はアクセスの良い秋田市内のホテルに泊まったり、秋田駅周辺で飲食したりします。「他市に行ったら秋田市の経済効果が100%丸ごと消滅する」という前提自体が、議論を極端にするための誇張です。