No.431560
ところが、中村俊輔はリーガではまったくうまくいかなかった。
次第にスタメンを外されるようになった中村俊輔は、どことの試合かは忘れたが0-2のビハインドを負った展開の中で交代でピッチに送り込まれた。
当然チームは点を取りに行かなければならない状況だったが、中村俊輔は自らの判断で中盤よりも低い位置にポジションを取り、守備やバランスを取るプレーに終始した。
チームはそのまま敗れ、試合後に中村俊輔はそのようなプレーに終始した理由を聞かれ、「チームがバタバタしていたので黒子に徹してボールを落ち着かせようと思った。」と語っている。
結局中村俊輔はリーガでそのスキルをただの一度も見せることなく、戦力外としてチームを去ることになった。
彼が去る時に空港に見送りに来たサポーターは一人もいなかった。
日本人選手が陥ってしまいがちな考え方があり、自らのスキルを発揮してアピールしたり結果を出すことよりも、自らは黒子に徹して守備でチームに貢献したりバランスを取ったりすることの方がサッカーでは重要だと考えてしまうことだ。
「自己アピールをしてゴールを決めるようなプレーは悪で、自分のスキルを封印して裏方で守備やバランス取りなどゴール以外のプレーでチームに貢献するのが善」
そのような考え方から日本人はどうしても抜け出せない。
実はそういう考え方が日本人選手が海外のクラブで成功できない要因になっている。
現代サッカーにおいては守備やチーム内でのバランスを取るプレーも当然求められる。
だが「攻撃」の選手としてチームに入ったのなら、練習でも本番でもピッチに立ってまずやらなければならないのは「自分は何が特徴で、何が出来る選手なのか」そのスキルを示すこと、そして「結果」を出すことだ。
守備やバランス取りでチームに貢献するのは、チーム内で認められてポジションを獲得してからでいい。
攻撃の選手としての自分のスキルよりも、守備やバランス取りでチームに貢献したいのなら、最初から「自分は攻撃の選手ではない」と宣言して、ボランチやDFに転向して思いっきりチームに貢献すればいい。
守備的なポジションで勝負するにはアフリカ系や欧米系にも負けないフィジカルも必要なので、そっちも頑張って鍛えなくてはいけない(日本人にはなかなか適正のあるポジションではないけど)。
攻撃の選手として世界で成功したいのなら、まずは自分の能力をピッチで示せ。
そして結果を出し続けることだ。
(その上で守備やバランス取りをするのは効果的だ。決して順番が逆になってはいけない。)
競争は過酷であり、結果を出せない選手は淘汰されていく。
サッカーとはそういうものだ。