184818☆匿名 2022/08/13 17:05 (iOS15.6)
ヤフーニュースより(2/2)
●秋田豊監督の采配に感じる可能性
現在の順位表を眺めてみれば、その手法はロアッソほど効果を表してはいないように捉えられるかもしれない。勝ち点30のグルージャが降格圏とわずか3ポイント差の19位に位置しているのに対し、ロアッソはグルージャを17ポイント上回る勝ち点で6位の好位置につけている。
だがグルージャもいくつかの大敗を除けば特に戦力不足を感じさせてはいないし、アウェイでジェフ千葉やファジアーノ岡山や横浜FCに、ホームで甲府や徳島ヴォルティスに勝利を収めるなど、J2初年度から何度か強敵を撃破することに成功してきた。残留を争う大宮アルディージャには2戦2勝を飾っており、この6ポイントがシーズンの最後に大きく効いてくることになるかもしれない。指導者としての経験という点において、秋田監督が大木監督と対極に位置していることはもちろんだ。だが両者ともにジャージ姿が非常に様になっており、タッチライン際で靴を汚すことも厭わない。鹿島アントラーズと日本代表の元スター選手である前者にも、これから指導者としての輝かしい未来が待っていることが期待できそうだ。
●岩手の起用法が生む好影響
パンデミックの影響による様々なプレッシャーや22チームで構成されるJ2の過酷な日程を考えれば、実際のところ秋田監督の採用するやり方は素晴らしいアプローチであり、もっと多くのチームが試していないことの方が不思議に感じられる。1年間の試合日程がわずか6ヶ月間に詰め込まれた異常な2020シーズンは特にそうだった。ほぼ毎試合起用されている2、3人の選手を除けば、秋田監督は基本的にメンバーを2つのチームに分けている場合もある。その2チームを交互に送り出すことで、リーグ戦や天皇杯、そして新型コロナウイルスの影響で中止され日程の変更された試合を乗り切ってきた。ミッドウィークの試合が連続する場合には特に賢いやり方となる。グルージャは5月18日から7月10日までの54日間で立て続けに14試合を組まれ、平均して4日ごとに1試合という日程だった。この手法は選手の体力を温存できるだけでなく、成長中の若いタレントに実戦での勝負の機会を定期的に与えることにも繋がる。今後数ヶ月間、数年間のチームとクラブにとってもちろん好影響をもたらすことだ。ロアッソとグルージャがシーズンのラスト4分の1をどう戦い抜くかはまだ分からないが、監督がそれぞれ異なるアプローチを採用する両チームは、シーズンが佳境を迎えていく中で引き続き注目に値する存在であることは間違いない。