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119☆sonic 2020/04/04 05:28 (MAR-LX2J)
オランダ1部で昨季王者のアヤックスらが、ベルギーリーグがシーズンを打ち切る方針を固めたことを受けて、同様に再開を断念すべきだと要望したと、2日にロイター通信が報じた。
新型コロナウイルスの感染拡大の激化により、同国1部のリーグ戦は、先月から中断している。アヤックスのテクニカルダイレクターがシーズン打ち切りを呼びかけると、今季首位タイのMF菅原由勢がプレーするAZのテクニカルダイレクターは、現地メディアに「今のコロナウイルスの状況は極めて懸念されるべきもので、無観客試合で残りのシーズンを実施するというのは見当違い」とコメントし、賛同。さらにMF堂安律のPSVのテクニカルダイレクターも「シーズンを再開するための正当な理由が見つからない」と、見解を口にし、隣国のベルギーと同じくリーグの打ち切りを要望する姿勢を示した。
118☆sonic 2020/04/04 05:24 (MAR-LX2J)
<ヌーリとデ・ヨング>
デ・ヨングが「バルセロナでプレーするために生まれてきた」のなら、バルセロナをアヤックスに置き換えることもできる。
デ・ヨングが育ったのはヴィレムUだが、アヤックスのユース出身と言っても疑う人はいないだろう。それぐらいアヤックスのプレースタイルにフィットしていた。
バルセロナのスタイルを確立したのはヨハン・クライフ監督である。クライフはアヤックスの選手で監督も務めた。バルサの現在のスタイルは、もともとのカタルーニャの土壌に相性のよかったアヤックス方式が融合したものだと言われるが、ほぼアヤックスからの輸入と考えていい。
アヤックス式が最初にバルサに入ってきたのは、ビク・バッキンガム監督をアヤックスから招聘した1970年。英国人のバッキンガムが指揮を執ったのは1シーズンだけだが、翌年にはリヌス・ミケルス監督が跡を継いだ。言うまでもなくミケルスは、アヤックスでトータルフットボールをつくり上げた監督だ。
73年には、クライフが移籍してきてリーグタイトルを獲って「救世主」と呼ばれ、88年からはクライフが監督として現在のバルサの礎を築いた。
カタルーニャのスタイルは「あった」と言う人も「そんなものはなかった」と言う人もいるが、アヤックス方式が導入されて50年も経っているのだから、アヤックスのサッカーはバルサに同化している。今ではアヤックスではなく、バルサのスタイルと認識されているぐらいだ。
デ・ヨングがアヤックスに移籍してきた時、そこには同い年のアブドゥルハーク・ヌーリがいた。
ヌーリは、まさにアヤックスが育てたアヤックスらしい選手であり、「バルセロナでプレーするために生まれてきた」という点ではデ・ヨング以上だったと思う。180cmセンチのデ・ヨングとは対照的に170cmと小柄なヌーリは、シャビの再来だった。ヌーリもメトロノームだが、デ・ヨングよりプレーエリアは前だろう。アヤックスの未来を背負って立つ逸材だった。
しかし、ヌーリは2017年7月のブレーメン戦の最中に不整脈を発症し、そのまま再起不能となってしまった。
※意識不明で倒れ、重度の脳損傷を負ったヌーリは、長い昏睡状態から覚めて自宅療養をつづけている。この夏、クラブとの契約は解除となるが、アヤックスは生涯にわたる治療費を支払うことで合意している。
ヌーリとデ・ヨング、異なるタイプのメトロノームが揃ったアヤックスはどんなだっただろう。デ・ヨングはセルヒオ・ブスケツの後継者として、あるいはシャビやイニエスタの継承者として、バルサを支えていくに違いない。
ただ、ヌーリとデ・ヨングが並ぶバルサが実現していたらと思わずにいられない。もはや再現不可能とも言われているシャビとイニエスタの時代だが、再現できるとしたらおそらくこのふたりだったはずなのだ。
117☆sonic 2020/04/04 05:20 (MAR-LX2J)
メトロノーム型の選手は正確無比なプレーぶりとともに、どこか力をセーブしているように見えてしまうところがある。周囲から「あれほどうまいのだから、もっとやれるだろう」というふうに見られがちだ。
ベッケンバウアーはその典型だったが、現在ならトニ・クロース(レアル・マドリード)がそうだ。デ・ヨングもこのタイプである。
たしかに彼らは「楽に」プレーしている。ただ、だからといって「手を抜いている」わけではない。むしろ逆で、楽にプレーするためにさまざまなことに気を遣っている。
まず、正しいポジションをとること。相手からプレッシャーを受けにくい場所に、正しいタイミングでいなければならない。そして、完璧にボールをコントロールする。最後に的確な判断とタイミングでボールを離す。このどれもがパーフェクトにできていれば、流れるように無理なく効果的なプレーになるわけだ。
もちろんすべてがうまくいかないこともあるが、そんな時でも修正して流れに乗せる技術がある。デ・ヨングはキープ力がすばらしく、どちら側から相手に寄せられてきても巧みにボールを隠しながらターンして外してしまう。相手にプレスしたことを後悔させるだけのテクニックと足腰の強さを持っているのだ。いざという時には、驚くようなテクニックを発揮する。
たまに凄いことをやるので、「もっとやれるだろう」という見方をされてしまうのだが、氷山が、海面上で見えている部分の何倍もが海中にあって見えないように、メトロノーム型の選手たちは滅多に緊急事態にならないので、普段はその全貌がわからない。彼らのポテンシャルは底知れないわけだが、決して技術をひけらかしたりせず、必要なことを必要な分だけ行なうのだ。そこに彼らの真髄がある。
メトロノーム型の選手たちは、常にプレーを正常化してくれる。
チームのプレーリズムが乱れて雑になりはじめても、ボールが彼らを経由するとスッと収まりがつく。速くなりすぎた時にペースダウンして落ち着かせ、遅れた時にはワンタッチのパスで加速させる。チームに彼らがいることで無駄も無理もなくなり、チームはポテンシャルを十全に発揮できるようになる。
チームの「頭脳」によく喩えられるが、じつは本人はそれほど考えていないケースが多い。考えるというより、ごく自然にそういうプレーができるタイプなのだ。
116☆sonic 2020/04/04 05:17 (MAR-LX2J)
フレンキー・デ・ヨングは、ヴィレムUのユースチームの時から注目され、18歳でアヤックスと契約。アヤックスのリザーブチームであるヨング・アヤックスとトップチームの両方でプレーし、2016−17シーズンの最優秀若手選手に選ばれている。
17−18シーズンはトップのレギュラーに定着、マタイス・デ・リフトとセンターバックでコンビを組んだ。デ・リフト18歳、デ・ヨング20歳という若さである。当時のデ・ヨングは守備の安定感と配球力から、70年代に西ドイツで大活躍したフランツ・ベッケンバウアーに喩えられている。
18−19シーズンは飛躍の年だった。欧州チャンピオンズリーグでの快進撃に貢献、ポジションも本来のMFに戻っている。このシーズンのパス成功率は91.4%だった。19−20シーズンはバルセロナへ移籍、中盤のインテリオール(インサイドMFの位置)またはピボーテ(中盤の底の位置)としてプレーしている。
「シャビやイニエスタのようになれる」
アヤックス時代、クラブのOBであるマルク・オーフェルマルス(2000−04年にバルセロナでプレー)は太鼓判を押した。
「バルセロナでプレーするために生まれてきた選手」
メディアはデ・ヨングのバルセロナ移籍を宿命的だと書いた。
デ・ヨングはメトロノームのようにプレーする。ボールを受け、捌き、また受ける。正確で洗練されていてミスが少ない。けっこう危ないこともやっているのだが、そう見えない安定感がある。
偉大な先人と比べられるのは若い才能にはよくあることだが、ベッケンバウアーとの比較はうなずける。背筋が伸びた姿勢の美しさと冷静沈着なプレーぶりは「皇帝」と呼ばれたドイツ人を彷彿させるものがある。
115☆sonic 2020/04/04 05:09 (MAR-LX2J)
昨シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)で因縁が生まれたアヤックスとレアル・マドリーのスペイン代表DFセルヒオ・ラモスがSNS上で見事な掛け合いを披露した。
アヤックスとセルヒオ・ラモスと聞いて思い出すのは、昨年行われたCLラウンド16での対戦。
昨年2月13日にアヤックスホームで行われた1stレグではアウェイのマドリーが2-1で先勝。そして、この試合の試合終了間際の89分にはセルヒオ・ラモスがFWカスパー・ドルベリ(現ニース)に対するファウルで警告を受け、累積警告によって2ndレグを欠場することになった。
また、試合後のインタビューでは、「わざとじゃないと言ったら嘘をつくことになる。相手を過小評価しているわけではないけれど、どこかで調整しなければいけない問題だった」と、意図的に警告をもらい累積警告を消化したことを明らかにし物議を醸した。
その後、欧州サッカー連盟(UEFA)の調査によってアヤックス戦に加え、もう1試合の追加処分を科されることに。さらに、同年3月5日にサンティアゴ・ベルナベウで行われた2ndレグではセルヒオ・ラモス不在の守備陣が崩壊し、1-4の惨敗。CL4連覇の夢が潰えることになった。
その因縁の両者は今回、『ツイッター』上で1年ぶりの再戦を果たすことになった。
先に仕掛けたのはアヤックス。現在、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響によってサッカー活動が一時中止となっていることもあり、同クラブは公式アカウントで『#RetroMatchday』、『#reaaja』と2つのハッシュタグを付けて昨年3月のマドリー戦を回想。
その際、FWドゥシャン・タディッチが決めた3点目を紹介する投稿でタディッチのゴールセレブレーションの写真と共に、試合前のスタンドで余裕しゃくしゃくのポーズを取っていたセルヒオ・ラモスの写真を上げてチクリと一刺しした。
だが、この投稿をどこからか知ったセルヒオ・ラモスもすぐさま応戦。アヤックスの公式アカウントへのリンクと共に、『#RetroChampionsDay』とのハッシュタグを付け、自身がビッグイヤー(CL優勝トロフィー)を掲げる4枚の写真を投稿し、その実績を誇示して見せた。
ただ、セルヒオ・ラモスが知ってか知らずか、アヤックスは前身のチャンピオンズカップ時代を含めると、同タイトルを4度獲得している。
そして、アヤックスは故ヨハン・クライフや、フランク・ライカールトなどレジェンドたちがトロフィーを掲げる4枚の写真を投稿。「セルヒオ・ラモスに同意するよ。4つのトロフィーに敬意を払うべきだね」との返答をみせ、イジッたことを謝りつつ同選手へのリスペクトを示した。
両者のCL優勝回数が異なった場合、遺恨を残すところだったが、奇しくも同じ優勝回数だったこともあり、SNS上でのイジりイジられの応酬は最後に大団円を迎えることになった。
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